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今日も昼寝部 〈オーストリア支部〉

移住に最適な国 ランキング第7位(2016)のオーストリアより

指揮者の重要性

今シーズンからミュージカルの音楽を担当している指揮者のことを、私はすごく気に入っている。
くまさんみたいでどことなくかわいいのだ♡

というのは冗談だけど、彼は稽古中は、オケや我々が彼の思うように歌ったり演奏したりしなかった場合は、感情的になるのではなく、冷静に根気よく、何故自分がこうやりたいのかという説明も交えながら、繰り返し稽古をしてくれる。

何度も繰り返し同じところを演奏させられて、いい気がしない人もいるだろう。でも、結局、その箇所って、何回稽古しても改善できなかった、いわば鬼門で、そこを根気よく稽古してくれるおかげで本番で、しっかり良い音楽ができちゃう。

我々の稽古の目的は、自分がどのくらい楽をするかではなく、どれだけ良い音楽をお客さんに届けられるかということだと思っているから、この指揮者の根気強い稽古の方法はとても良いことだと思うのだ。

さて、彼とは別の指揮者が今日公演で指揮をした。
その指揮者は確かオケとの稽古は全くしていなかったと思うので、いきなりぶっつけ本番で指揮をするのはいささか荷が重すぎたかもしれない。

でも、これまでの稽古にはたいてい同席していたはずなので、歌手がどこで間をとらないといけないか、どこで待たないといけないか、というようなことは知っていて当然だと思うのだけど、彼はそれを全く無視したかのように、ただ、テンポを保ち最初から最後まで指揮してしまった。

で、当然色々な箇所で小さい事故が起こり、極めつけは、最後の最後で、主役がソロで歌う場所を、待たないといけないのに待たずにオケをそのまま演奏させてしまったせいで、歌手は歌に入れなかった。結局、歌手は臨機応変に、歌詞を歌わずにセリフとして続けて事なきを得た。

知らない人が聞いていたら、歌手がブラックアウトしてしまったのかと思う人もいるかもしれない。
でも、あれは完全に指揮者のミスだと私は思う。
最後の最後あのような場所で、今日の指揮者は致命的なミスを犯してしまった。

歌手がかわいそうだ。

指揮者って、ただオケの前で棒を振ってテンポを刻んでいるんじゃない。
指揮者によって、その音楽が躍動感を持って生き生きしたり、逆の場合になったりする。本当に重要な仕事なのだ。
ルーティンワークにならずに、毎回新しい気持ちで降って欲しいと今日は心から思ってしまった。

次回のこの指揮者の公演は、今日のことを踏まえて、もう少し内容に興味と情熱を持って振ってもらいたいなぁと願います。

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